赤地勝美さんの記念塔

「ハム工房ぐろーばる」の森に新しいモニュメントが出来あがった。

この写真は計画中に描いた完成予想図だが、ほぼ同じように完成して関係者の方々からは驚かれた…。「グローバルピッグファーム」という会社を経営してきた赤地勝美さんとは長い間お付き合いさせて頂いてきた。30年ほど前にハムやソーセージを作る工場(写真)を造りたいとのお話を頂いたのが切っ掛けだったからもう30年も前のことだ。

ご覧のような建物で、今では六角形の塔の部分に直売コーナーまでが出来て、大規模な養豚施設の一角とはいえ、お客さんはこの「ぐろーばるの森」まで、遠くからハムやソーセージ、そして美味しいお肉までを買い求めに出向くようになった。そんなファミリーが寛げるようにとこの公園が誕生したという訳だ。

赤地勝美さんは3年ほど前に77才でご病気で亡くなられた。遺志を継ぐ心強いご子息たちご家族の方々が事業は順調に引き継いでいる。この慰霊の記念塔は奥さまのたってのご希望で3回忌に向けて建設が決まった。赤地さんは神奈川県・鎌倉のご出身だが、縁あって赤城山麓のこの地で事業を始められ、今では全国に散らばる数多い提携農場を纏める、巨大な組織の大もとになっている。生前「この地で暮らす地元の子供たちのためになることをやりたい…」と、夢を描いていたとは奥さまのお言葉。

確かに今では、天気の良い日には子供たちを連れた家族連れが訪れる、緑あふれる心地よい公園となっている…。

これまでも「公衆トイレ」や「あずまや」、小さなアスレチックスペースなども作り続けてきた。

そもそものハム工場のある建物が6角形の塔状建物だったので奥さまは今度も6角形にしてほしいと望まれた。

子供たちがぐるぐると階段を登り始めると、

窓から見える森の風景が少しずつ変わって見えるように工夫した。

昇り詰めるとどんどん木立の天辺に近づき、森の中で、まるで小鳥になったように、そしてメルヘンの森の小人さんになったようにも感じられるようにイメージした。

階段をゆったりと少しずつ登っていく大人たちも楽しく登れるようにイメージした…。

ぐろーばるの森に相応しい「森の家」でありたいとも願った。完成して間もなく、奥様からたってのお願いと、もう一つのご要望が提案された。

階段を登り上げたら鐘を鳴らせるようにしてほしいと…。

チャペルの鐘のように、遠くの方まで鳴り響くような、素敵な鐘(Bell)をつけてほしいと…。

かくして、心地よい鐘の音が鳴り響く「森の家」が出来あがった。

足元には赤地さんを顕彰する記念碑も建立された。こちらも6角形にこだわって素材は六方石を使っている。いずれも森の緑に心地よく馴染んで、初めからここに在ったように、静かな佇まいで子供たちの訪れるのを待っている。赤地さんご自身がこの地域の人たちに贈りたかったメッセージそのものであるかのように…。