鍵となれるか

今回の見学tourはここ2年間ほどの間に群馬県内に完成したわがアトリエの設計によるCLT建築を見てまわる旅だった。

最初に完成したのは榛名神社/奉納額収蔵庫。

以前の見学会では100名ほどの参加があった。法制化後としては国内2番目に出来たCLT建築だったこともあり、関心を誘ったようだ。ご覧のように業界紙などに掲載された。

見学会では「こんな作り方もあるんだぁ…」という、もの珍しさへの好奇心だけで集まってくれたのではなかったか…。

そんな中でわがアトリエが目指す”目標に向かうenergy”の源は…大量に杉が建築材として消費され、森林の新陳代謝が活性化することで地方創生が図れる…という環境省などが唱える「大義名分」が文字通り実践される実感と共に、

木の美しさが構造体そのものからも伝わって来るように設計することの面白さというか、醍醐味というか…。

そんな思いが完成した建築からは直に感じられると、取材に来た記者たちは口を揃えてくれたが…

一方で木構造の出来る設計者と肝心な製造メーカーとが少ないことがコスト高を生んでいる…

コスト高は果たしていつ解消されるのだろうか…と業界の行く末を危惧したくなる現実も今は大きくたちはだかってきてしまっていて…

僕たち建築家はその意匠性を工夫することで、ひいてはCLTの可能性と有用性とを鮮明にしようと努力してはいるのだけれど…

そんなきれいごとだけでは…CLTは市民権を得られないのではないか…

そんな不安は募るばかりなのだけれど…紙面にあるように、『CLTで地方創生を実現する議員連盟』の会長である石破茂衆議院議員を迎え、これからを見据えるように…祈る気持ちで説明をし…『CLT建築tour in群馬』の”ハイライト”を終えたのである…。
